私達が暮らす生活空間の日常では、移動が果たす役割は大きく、移動に相応の時間を掛けています。
自動車の普及から約一世紀後、モビリティにCASE技術が浸透し始め、移動するハードウェアはインターネットに繋がり、移動空間内に散在する様々なコンピュータとともに協調する社会システムへと進んでいく方向性は間違いなく、そこにおけるソフトウェアの役割は増え、重要性はますます高くなっていくでしょう。
自動運転がその代表例であり、AIを始めとする最先端のソフトウェア群が連携機能して、運転という行為がより安全により快適に自動化されていくでしょうし、それがモビリティシステムに当たり前のように組み込まれた未来においては、また新たなモビリティソフトウェアが必要になってくると想像しています。移動時間を活かすソフトウェア、道のりの制約からの解放を活かすソフトウェアなど。
良いソフトウェアは、人間の高度なインテリジェンスを正しく駆使することから生まれます。コンピュータシステム化によって自動化が進むモビリティに、このインテリジェンスを最大限活かしたソフトウェアをインテグレーションすることで、消費者を幸せにするモビリティ社会が到来する、そのために、インテリジェンスを高度に組み込むことによって、モビリティを優しく便利にオートメ化できるソフトウェア技術のR&Dが必要だと考えます。
ついては、コンピューターを活用して状態マシンを最適開発するエンジニアリング技術などソフトウェア工学に熟知し、オートモーティブソフトウェアのR&Dに長年研鑽してきた研究者・エンジニア集団のキャッツ株式会社に、NTTデータグループ内外からのAIやコネクティッドエージェントを始めとする最先端ソフトウェアの技術者や資材を加え融合することで、理想とする次世代モビリティ社会構築に貢献するR&Dセンターとして機能していくべきと考え、2020年12月に、株式会社NTTデータ オートモビリジェンス研究所となりました。
このビジョンは当社だけでは実現できません。モビリティーを変革するソフトウェア、更にハードウェアを創る企業・流通する企業、システムにする企業、サービス化に取り組む企業など、同様の志を抱かれている企業様とともに共創させて頂ければ幸甚です。
代表取締役社長 中井章文